第7回あらえびす文化賞は弦哲也氏、
特別賞は影山亮氏が受賞!

 一般社団法人日本作家クラブ(理事長・竹内博)が主催しております第7回「あらえびす文化賞」の本賞受賞者は、作曲家の弦哲也(げん・てつや)氏に、特別賞は、さいたま文学館学芸員で立教大学兼任講師を務める影山亮(かげやま・りょう)氏に決定しました。

■本賞受賞事由

 現代日本の演歌歌謡曲界における作曲家の第一人者として楽曲提供数は2000曲以上にのぼる。代表曲は石原裕次郎「北の旅人」や都はるみ「小樽運河」、川中美幸「ふたり酒」、水森かおり「鳥取砂丘」など多数に上り、これらはカラオケの定番曲として広く親しまれている。曲調は〝幸せ演歌〟といわれるように、同胞愛に満ちた、ほのぼのとしたメロディーが琴線に触れる。また石川さゆり「天城越え」は〝文芸演歌〟ともいわれ、女の激しい情念がほとばしる。こうした歌を通して国民大衆の心を捉え、癒し、明日に生きる活力を提供してきた功績によって本賞を授与する。

■弦哲也(げん・てつや)氏のプロフィール


千葉県銚子市生まれ。
1965年に歌手デビュー。
76年に内藤国雄に提供した「おゆき」で作曲家デビュー。
86年に石川さゆりに提供した「天城越え」が日本レコード大賞金賞を受賞。
2005年、「弦点回帰~弦哲也自作自演集」で日本レコード大賞企画賞を受賞。
日本作曲家協会会長を歴任し現在、日本音楽著作権協会(JASRAC)会長。

 
 

■特別賞受賞事由

 明朗時代小説作家の旗手・山手樹一郎の学術研究で博士号を取得、研究と調査の過程で大衆文学は未開拓分野であることを痛感、埋もれていた山手作品数百作を発掘するに及んだ。2022年には、10年以上に及ぶ学術研究の成果を踏まえ、広く社会に還元すべく企画展の開催に尽力した。また、山手は日本作家クラブの第2代会長を務めたことから当クラブの創設の経緯や発展についても造詣が深く、当クラブの歴史研究が学術研究のテーマになりうることを詳らかにした功績も大きい。

■影山亮(かげやま・りょう)氏のプロフィール


1988年、東京生まれ。
立教大学大学院博士課程修了。
明朗時代小説家・山手樹一郎の研究で博士号(文学)取得。
日本学術振興会特別研究員等を経て現在、さいたま文学館学芸員、立教大学兼任講師等を務める。
2022年、日本初の展博「『桃太郎侍』の生みの親 山手樹一郎の世界」の企画、展示、運営に携わり、『図録』を執筆・編集。

■「あらえびす文化賞」とは

大正・昭和を代表する国民的大作家である 野村胡堂の代表作 『銭形平次捕物控』はあまりにも有名だが、胡堂のもう一つの顔がペンネーム「あらえびす」であり、格調高い音楽評論家として一世を風靡した。本賞は、こうした胡堂の多岐にわたる業績をカバーするために、「野村胡堂文学賞」以外に、文学を除いた文化領域全般を対象にして文化的貢献が顕著であった個人・団体を顕彰。

 

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